現在、日本国内で供給されているガスの種類は2種類あります。
・都市ガス
・プロパンガス
両者の間には、ガスの原料や主成分にも違いがありますが、もっとも大きな違いといえば、ガスの供給方法についてです。都市ガスは、地面の下に通されたガス導管を通って、各家庭へとガスが供給されています。水道管と同じような仕組みをイメージすると良いでしょう。
一方でプロパンガスは、専用のガスボンベを住宅に設置することで、家庭内へとガスを供給しています。当然ボンベが空っぽになれば、ガスを使うことはできなくなります。こうした事態にならないため、契約しているプロパンガス会社が定期的にガスボンベの交換作業を行っているのです。
都市ガスとプロパンガスは、料金にも差があります。都市ガスを使う際にかかる料金は、公共料金の一種であり、業者によって大幅な変動が起きることはありません。一方でプロパンガスは、各業者が自由に価格を設定することができます。都市ガスよりもプロパンガスの方が高値に設定されているケースが多く、注意が必要です。
ガス代を節約したい!と思うときには、ガスの契約をプロパンガスから都市ガスへと切り替えるのがオススメですが、現実にはこれも簡単ではありません。都市ガスを利用するためには、専用のガス管が地中に埋められていて、都市ガスが利用できる環境が整備されていることが必須条件となります。特に地方部においては、都市ガスの利用が不可能で、プロパンガスしか契約できないケースも珍しくありません。
一般的には、プロパンガスから都市ガスへの切り替えは非常に難しいのですが、引越しのタイミングであれば話は別です。「都市ガスが利用できること」という条件のもとで引越し先を検討できれば、毎月のガス代を大幅に減少することができるでしょう。
新居でもガスを利用するつもりであれば、ぜひ引越し予定地域のガス事情についてもチェックしてみてください。都市ガス利用可能エリアであれば、生活環境や状況に応じて、都市ガス・プロパンガスの両方から選択可能です。一方、都市ガスに対応していないエリアであれば、多少高くてもプロパンガスを使用せざるを得ないでしょう。